喪中はがきへの返信は、訃報を初めて知ったか、すでにお悔やみを伝えているかで書き出しが変わります。初めてなら「お葉書を拝見し、○○様のご逝去を知りました」、すでに知っていれば「ご挨拶状をいただき、ありがとうございました」から始めると、事実に合う文章になります。
このページでは、年内に送る喪中見舞いの11文例を紹介します。年賀状を投函した後に届いた場合、故人を直接知っている場合、品物を添える場合も、自分に当てはまる部分だけ選んで整えてください。
まず、はがきの内容と年賀状の手配状況を確認する
喪中はがきは、差出人が年賀の挨拶を控えることを知らせる挨拶状です。日本郵便の「年賀欠礼」の文例にも、その趣旨が示されています。返信や品物の送付を求める通知ではないため、すでにお悔やみを伝えているなら、改めて返事を重ねるかは相手との付き合いに合わせて判断できます。
返信を書く前に、差出人と故人のお名前、続柄、亡くなった時期を読み取ります。夫婦連名で届き「父」と書かれていても、どちらの父親か自分で決めないでください。迷う場合は、はがきに記された故人の氏名を使えば、続柄を誤らずに書けます。
| 受け取った時点の状況 | 行うこと | 選ぶ文例 |
|---|---|---|
| 初めて訃報を知った | 今知ったことと、お悔やみを伝える | 01〜03 |
| 葬儀・弔問などで弔意を伝えている | 知らせへのお礼と、今の暮らしへの気遣いを書く | 04・05 |
| 年賀状をまだ投函していない | 宛先一覧や発送代行の手配を確認する | 状況に合う文例を選ぶ |
| 年賀状を投函済み | 行き違いになった事情を一文添える | 06・07 |
年内に気持ちを伝えるなら、喪中見舞いの手紙やはがきにします。年が明けてから季節の挨拶として返す場合は、寒中見舞いにする方法もあります。お悔やみを先に伝えたいときに、季節の挨拶を出す時期まで必ず待つ必要はありません。このページの文例は、年内に返信する場面を想定しています。

初めて訃報を知ったときは、知らせを受け取ったことから
「なぜ知らせてくれなかったのか」は書かず、今、知らせに接したことを伝えます。「突然のことで」は、自分にとって突然だったという意味が、急なご逝去だったとの決めつけに読める場合があります。「初めて知りました」と書けば、亡くなった経緯に触れずに済みます。
01|初めて訃報を知った場合の基本文
喪中お見舞い申し上げます。
ご丁寧なご挨拶状をいただき、ありがとうございました。
お葉書を拝見し、初めて○○様のご逝去を知りました。遅ればせながら、心よりお悔やみ申し上げます。
寒さ厳しき折、どうぞお身体を大切にお過ごしください。
02|親しい友人の父親が亡くなったと知ったとき
喪中のお知らせを受け取りました。
お父様が亡くなられたことを初めて知りました。心よりお悔やみ申し上げます。
どうか身体を大切に過ごしてください。この返事への返信は気にしないでね。
03|目上の方へ丁寧に返信するとき
喪中お見舞い申し上げます。
ご丁寧なご挨拶状をいただき、ありがとうございました。
○○様のご逝去を存じ上げず、遅れてのお悔やみとなりました。謹んでお悔やみ申し上げます。
ご家族の皆様も、どうぞお身体を大切にお過ごしください。
亡くなった時期がかなり前でも、弔意を今伝えるなら「遅ればせながら」が使えます。死因や葬儀の様子を尋ねる質問は加えず、故人を知っている場合だけ、後述の文例08のように実際の思い出を一つ添えます。
すでに訃報を知っていたときは、その後への気遣いを
弔問済みの方に「ご逝去を知り驚きました」と書くと、以前のやり取りと食い違います。以下の文例では、はがきを受け取ったお礼に続けて、ご遺族の体調や暮らしを気遣っています。
04|以前にお悔やみを伝えている方へ
ご丁寧な喪中のご挨拶をいただき、ありがとうございました。
折に触れて、○○様のことを思い出しております。
寒い日が増えてまいりました。ご家族の皆様も、どうぞお身体を大切にお過ごしください。
05|葬儀への参列・弔問を済ませた方へ
喪中のご挨拶状をいただき、ありがとうございました。
先日はお忙しい中、お別れの機会をいただきましたこと、改めて御礼申し上げます。
年末に向けて寒さも増してまいりますので、どうぞご無理をなさらずお過ごしください。
「もう落ち着かれましたか」「月日の過ぎるのは早いですね」と、気持ちの区切りをこちらで付ける必要はありません。相手の現状がわからないときは、問いかけを増やさず「どうぞご無理をなさらず」と結べます。

年賀状を投函済みなら、行き違いを一文で伝える
まず、本当に投函済みか、印刷や発送を依頼した段階かを確かめます。発送前なら手配先に停止できるかを確認し、まだ出していない年賀状について「送ってしまいました」と書かないようにします。
すでに投函していれば、知らずに行き違ったことを一文添えます。自分の失敗を何度も謝ると、相手に「気にしないで」と返事をさせる流れになりかねません。お詫びの後は、お悔やみと気遣いへ移ります。
06|改まった相手へ、投函後の行き違いを伝える
このたびは、喪中のご挨拶状をいただきありがとうございました。
事情を存じ上げないまま、年賀状をすでに投函してしまいましたこと、何卒ご容赦ください。
遅ればせながら、○○様のご逝去を悼み、心よりお悔やみ申し上げます。
寒さ厳しき折、どうぞご自愛のうえお過ごしください。
07|親しい友人へ伝える
喪中のお知らせを受け取りました。
知らせをいただく前に年賀状を投函していて、行き違いになってしまいました。ごめんなさい。
心よりお悔やみ申し上げます。寒い日が続くので、どうか身体を大切に過ごしてください。
故人を知っている場合・遠方に住んでいる場合
故人の人柄に触れるなら、直接お会いして覚えている場面を選びます。「温かい方だったそうですね」と伝聞を広げるより、自分が知っている一つの出来事を書くほうが、ご遺族にも何を偲んでいるのか伝わります。
08|実際の思い出を一つ添える
喪中のご挨拶状をいただき、ありがとうございました。
○○様には以前お会いした際、温かく声をかけていただいたことを今でも覚えております。
改めてご逝去を悼み、心よりお悔やみ申し上げます。
ご家族の皆様も、どうぞお身体を大切にお過ごしください。
09|遠方から手紙で弔意を伝える
このたびは、喪中のご挨拶をいただきありがとうございました。
○○様のご逝去を知り、心よりお悔やみ申し上げます。
遠方におりますため、まずは書中にてお悔やみを申し上げます。
ご家族の皆様も、どうぞお身体を大切にお過ごしください。
喪中はがきは、弔問に来てほしいという案内とは限りません。訪問も検討する場合は手紙で日程を決めず、先方の希望を聞いてからにします。知らせに「弔問・供物は辞退」とあれば、その意向に沿ってください。
品物を添える場合は、受け取りと宗派を確認する
文例に「お線香」とあるからといって、品物を一緒に送る必要はありません。受け取れること、送り先、品物がお宅で使えることを確かめた場合に、以下の文章を選びます。発送前か後かも、文中の「お送りいたします/いたしました」に反映してください。
10|お線香を発送した後に添える
喪中お見舞い申し上げます。
ご挨拶状を拝見し、○○様のご逝去を知りました。遅ればせながら、謹んでお悔やみ申し上げます。
心ばかりではございますが、お線香をお送りいたしました。お供えいただけましたら幸いです。
どうぞ皆様、お身体を大切にお過ごしください。
11|お茶やお菓子に添える
ご丁寧な喪中のご挨拶をいただき、ありがとうございました。
○○様のご逝去を知り、心よりお悔やみ申し上げます。
心ばかりの品をお送りいたします。お供えいただけましたら幸いです。
寒さ厳しき折、どうぞご自愛ください。
宗派が不明なときは「ご霊前」を汎用の言葉として加えないようにします。浄土真宗本願寺派では、亡き人を霊としてとらえず、金封も「御霊前」ではなく「御仏前」などとする考え方が案内されています。西本願寺の金封の表書きの説明を踏まえ、上の文例では供える場所を特定しない表現にしています。
宛名・季節の言葉・返信の負担を最終確認する
宛名は故人ではなく、喪中はがきの差出人へ書きます。本文中の「○○様」は故人、署名は自分の氏名です。夫婦連名のはがきへ連名で返す場合は、それぞれの氏名と敬称を確かめます。
冬の文例には「寒さ厳しき折」とありますが、秋の早い時期なら「季節の変わり目ですので」に替えるなど、実際の季節に合わせます。「賀正」「迎春」「おめでとうございます」といった年賀の祝い言葉は、喪中見舞いには入れません。
本記事の文例には、読みやすいよう句読点を入れています。印刷する挨拶状で句読点を省く書式を選んだ場合は、一通の中で統一してください。死因や病状など私的な話を書く必要がある場合は、文面が表に出るはがきではなく封書にします。
年末近くに郵送する場合は、投函日と到着日を同じものとして考えないようにします。普通扱いの手紙・はがきは土曜日・日曜日・休日に原則配達されません。日本郵便の配達日の案内で、利用する郵便種別の扱いを確認できます。

喪中見舞いに添える贈り物
喪中見舞いの品物は、相手へ大きな負担をかけない3,000円〜5,000円程度をひとつの目安にすると選びやすくなります。
定番のお線香やろうそくのほか、お茶や日持ちのするお菓子なども候補になります。
お線香は、香りや煙の量にも配慮すると選びやすくなります。
食品を贈る場合は、ご家族の人数や好み、アレルギーなどがわかる範囲で確認し、常温保存しやすい品を選ぶと受け取る側の負担を抑えられます。
Recommended Gifts
喪中見舞いに添えたいギフト
喪中見舞いには、華美になりすぎず、ご遺族が無理なく受け取れる品を選びます。
お線香だけに限定せず、お茶や日持ちのするお菓子など、相手の家庭に合わせて選んでください。
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返信方法に迷ったときの確認事項
はがきには、はがきで返す必要がありますか
同じ形式にそろえる必要はありません。短い弔意ならはがき、実際の思い出を少し長く書きたいなら封書、と内容に合わせて選べます。普段からLINEでやり取りする親しい相手なら、個別のメッセージで知らせを受け取ったことを伝える方法もあります。
弔問済みでも、もう一度お悔やみを書きますか
改めて弔意を伝えても構いませんが、「初めて知りました」という文例は使いません。文例04・05のように、ご挨拶へのお礼と体調への気遣いだけでまとめる方法があります。
故人のお名前も続柄も、はがきに書かれていません
確認のためだけに詳しい事情を尋ねず、「喪中のお知らせを受け取りました。ご家族の皆様も、どうぞお身体を大切にお過ごしください」と、わかっている内容で返せます。推測したお名前や続柄は入れません。
品物を辞退されている場合、手紙も送らないほうがよいですか
品物の辞退と連絡の辞退は分けて読み取ります。供物だけを辞退されているなら、品物を添えず短い手紙で伝える方法があります。連絡そのものを控えてほしいとの希望があれば、その希望を優先してください。



